高松ワークショップLab .

2017年8月17日3 分

老いと認知症と介護を演じて考えるワークショップ


 

 
朝晩はずいぶんと涼しくなりましたね。
 
先日、Lab.では、公開講座「老いと認知症と介護を演じて考えるワークショップ」を実施!!
 

 
高松WS.Lab 8月
 
Lab.タイトル/公開講座「老いと認知症と介護を演じて考えるワークショップ」
 
主催/高松市
 

 
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8月17日(木)
 
☆プレワークショップ☆
 
講 師/菅原直樹氏(演劇ユニットOiBokkeShi主宰)
 
ゲスト/おかじい(OiBokkeShi俳優、8/17のみ参加)
 
コーディネーター/多田淳之介氏
 
参加者/新田、加藤、和泉、桐子、古賀、金川、山田、杉本、藤原、高岡(順不同)
 
見学者/1名
 
内 容/18日(金)公開講座のワークショップをLab.受講生が体験してみる
 

 
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8月18日(金)
 
Lab.タイトル/公開講座「老いと認知症と介護を演じて考えるワークショップ」
 
講 師/菅原直樹氏(演劇ユニットOiBokkeShi主宰)
 
コーディネーター/多田淳之介氏
 
Lab.参加者/新田、加藤、桐子、古賀、金川、山田、高岡、杉本、松本、植田(順不同)
 
一般公募参加者/18名(男性8名、女性10名)
 
時間/18:30~20:30(120分)
 

 
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ワークショップ内容/
 
1 多田氏によるあいさつとWS.Labの活動紹介
 
2 菅原氏による自己紹介、自身の活動の紹介(トークと映像)
 
3 菅原氏による自身の作品の紹介
 
4 コミュニケーションゲーム
 
①遊ビリテーション「将軍ゲーム」
 
②シアターゲーム「いすとり鬼」
 
「介護者=役者」についてのレクチャー
 
③「Yes and ゲーム」(相手を受容する)
 
④「No No ゲーム(ゲーム名称不明)」(相手を否定する)  
 
「認知症(見当識障害)」の方との関わり方
 
老い、衰えについてのレクチャー
 
⑤「仲間ゲーム(ゲーム名称不明)」(見当識障害の体験、5名のうち1名をグループで否定する・受容する)
 
5 菅原氏による総括
 
「目の前の老齢者が今ここにいることを楽しめる介護を」
 
6 質疑応答
 
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今回のワークショップは、「老い」という誰もが避けられないシリアスな問題がテーマでした。
 
が、コミカルなトークとゲームで、楽しく直感的に「介護」の本質を知ることができる、とても工夫されたプログラムでした。
 

 
ワークで「介護者」と「要介護者」の関係を「演じて」みましたが、ベースは日常の人間関係全般に応用できるコミュニケーション技術でした。
 

 
参加者は20代~60代と幅がありましたが、ゲームを通しかなり打ち解け、賑やかな時間を共有できました。
 
参加者のうち80%ほどが介護経験者で、「演じる」にもリアリティがありました。あ、本職か!
 

 
ファシリテーター(菅原氏)は、飄々とワークショップを進行し、まったく熱くならないのですが、その捕らえどころの無さが魅力的な方でした。
 

 
菅原氏の主宰劇団「OiBokkeShi」の看板俳優おかじいの存在も秀逸で、菅原氏とのかけあいはまるで夫婦漫才のよう。
 
話し出すと止まらないおかじいに、菅原氏が隣でブレーキをかけるのですが、まるで遠慮がない。「おかじい、もういいから」
 

 
おかじいは残念ながら本番ワークショップには参加されなかったのですが、91歳の老人が元気に俳優として目の前にいる。
 
「次の公演まで生きているかなあ」
 
愛と毒を含む菅原氏のコメントに、「今、ここ」の貴重さを思い知るのでした。
 

 
「老い」と向き合うために、介護者は演技をしなくてはならない、時には嘘も必要。
 
認知症の見当識障害では「いつ、どこ、誰」に混乱が生じるそうです。
 
しかし、「いま・ここ」の場面を楽しむことはできる。
 
これは演劇(ライブ)の特性で、確かに「演劇」と「介護」の相性は良いのだなあ、と感じた2時間でした。
 

 
以上8月Lab.レポートでした。

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